使徒との戦いにおける過剰シンクロにより、シンジは初号機に取り込まれてしまった。
その後、赤木リツコの指揮のもとにサルベージ計画が発動されシンジは肉体を再構成し現実世界への帰還を果たした。
しかし、サルベージがすべて上手く行ったわけではなかった。
自我境界線を失った状態で、シンジは初号機の中のユイの母性に触れた。
人の温もり、母親の温もり、そしてユイの想いはシンジが自我境界線を再構築していく過程で、
男性的な身体の統一性よりも女性としての身体の統一性を意識させることになってしまった。

結果、シンジの身体は女性体として再構築されてしまったのだ。

サルベージ後、数日間の軽いリハビリを終えたシンジは退院し学校へ通うことになった。
もちろん男が女に変わったという一大事は伏せられ、男としていつも通りの碇シンジを通そうとしたが、
元来から不器用なシンジが上手く立ち回れるはずもなく、そして妙に姉御肌でシンジを構うようになったアスカの自爆もあって、
転入後、光速の勢いで性別反転の事実がばれてしまったのだ。

そして当たり前のようにクラスは祭りの如き喧騒に包まれた。
救いの糸に群がる亡者のように女体化シンジへと手を伸ばすクラスメイト達。

「ちょっと離れなさいよアンタたち!」

そんな亡者の手を「あ、それ絶対折れてる」と思えるような容赦ない手刀で防ぐ赤毛のセカンドチルドレン、

「碇君、大丈夫?」

そして同じように「あ、腕はそっちには曲がらない筈なのに」というような防ぎ方をしているのがファーストチルドレンたる綾波レイである。
隙の無い布陣に周りの生徒達の興奮と好奇心は次第に絶叫と悲鳴に変り、抑制されていく。
そんな中で一瞬、果敢にシンジの手のひらを掴む何者かがいた

「え?」

波が去り、警戒が甘くなった一瞬の隙をついたその行動……。
暖かい何者かの手の感触と、それと共に渡された紙切れに思わず声を上げるシンジ。
赤も蒼もそのことに全く気づいていない。

「あ……、ケンス、け?」

その謎の紙切れを渡した人物は親友の相田ケンスケであった。自分も含めて三馬鹿トリオと言われている内の一人だ。

「な、なんなんだろう? 普通に渡せばいいのに」

シンジの疑問を投げかける視線に、ただメガネを光らせて視界から消えていった。
首を傾げながら渡された紙を見る。

『久しぶりだなシンジ。身体大丈夫なのか? 俺もトウジも心配したぜ』

「ケンスケ……、トウジ……」

『本当は色々と話したい事があるけど惣流や綾波が邪魔だからじっくり話ができないんだ』

「そ、そうだよね」

今も周りの生徒を番犬の如く牽制している二人を見ながら溜息をつく。

『それになんか女になったって聞くと前のように気軽に話せないのかなぁとも思うしな』

「え……、そ、そんな、……別にそんなこと気にしなくて良いのに」

今まで楽しく遊んでいた友達、初めて出来た友人である。
たかが女になったぐらいで疎遠になったり失ったりはしたくなかった。

『もしシンジが俺達のことを友達と思ってくれているんなら今度また遊ぼうぜ!
惣流や綾波にばれると邪魔されそうだし、遊べなくなりそうだからアイツらがネルフに行っているときに俺のうちで遊ばないか?
もし都合の良い日があったら俺がやったみたいに紙を渡してくれ。そうすれば俺達も遊べる日がわかるから』

「ケンスケ……、トウジ……」

シンジは渡された紙を見終え、変わらずに遊ぼうとしてくれる親友達への感謝の気持ちや嬉しさで一杯になった。

「アンタなにしてんの?」
「え、あ、ううん、なんでもない」

慌てて紙を後ろ手に隠して言い繕う。
そしてキョロキョロと視線を彷徨わせ、ケンスケとトウジの姿を見つけると。

「じゃあ、今度遊ぼうね」

嬉しさの溢れる笑顔を浮かべて小さくそう言った。

「「(ニヤリ)」」

それに対して二人は何故か邪悪な微笑みを浮かべた。






■   ■   ■






「いないのかなぁ」

相田ケンスケ宅の呼び鈴を押しながらシンジが呟く。
数日後、ついに遊べるチャンスが来たのだ。
それまではアスカ達の鋭い監視があって軽い会話しか出来なかった。
前のような気軽な会話が久しぶりに出来るとあってシンジはウキウキであった。

「あ、ケンスケ!」
「よぉ、シンジ!」

少しの待ち時間の後にドアが開き、お馴染みのマニア向けな顔が現れた。

「遅れて悪いな。まあ入れよ」
「う、うん、お邪魔します」

まるで彼氏の家に初めて入る女の子のような初々しさで頷く。
久しぶりの友人宅訪問でわずかに緊張しているようだ。

「散らかってて悪い。これでも結構整理したんだけどさ」

部屋に入りつつそう言い繕った。
辺りにはケンスケのケンスケたる所以であるカメラやビデオ、軍事関係の本やプラモデルなど趣味のものが所狭しとおいてある。
一応部屋には片付けに奮迅した努力の跡が見受けられるが、元から持ち物が部屋の許容量を超えているようなので、
いくら頑張っても整然とした部屋になることはないだろう。

「ううん、ぜんぜん構わないよ」

シンジとしては男の時にこれ以上にひどい惨状を見たことが多々あったので、
今更驚くことはなかったし、その時に比べればむしろましなほどに綺麗に整理されている。

「トウジも多分もう少しでくると思う」
「そうなんだ」
「ああ……、ほら、これ」

そう言って缶ジュースを一本シンジに差し出す。

「あ、うん……、ありがとう」
「い、いや……」
「……?」

何故か頬を赤く染めるケンスケに首を傾げる。

「そ、それにしてもアレだな。やっぱりシンジ、なんか変わったような気がするな」
「え、そう? 僕は別にそんなつもりないんだけど」
「でもやっぱり見た目は女になってるだろ?」
「う、うん、それはそうだけど……」

困ったように自分の胸元を見る。学校帰りなので今は女子制服を着ている。
それを着る事は今までありえなかったし、胸元の膨らみもありえなかった。
しかし今はそれが当り前になってしまっているのだ。

「顔もなんか男の時と違って本当に可愛く見えるしさ」
「えっ? ……な、なに言ってるのさケンスケ!」

流石にそんなことを言われると驚きと共に恥ずかしさがシンジを襲う。
しかし実際、男のときより確実に可愛らしい雰囲気を醸し出してしまっている。
身体以外のパーツはそれほど変化していないし、髪も前よりすこし伸びたぐらいだが、
もとより女顔なので、本当に女になったあかつきにはそりゃあ女に見えるというものである。
しかも飛び切りの美少女ね!

「へ、変なこと言わないでよ……、もう!」

視線を合わせられず、また頬の赤みも取れないのでプイっと顔を逸らして言葉を続ける。

「身体はこんな風になっちゃってるけど、中身は僕は前のままなんだからね」
「悪い悪い。でもなんか座り方だって女っぽいし、仕種とかもなんか前と違うしさ」
「そ、それは……、あ、アスカに色々と教えられたからで、ぼ、僕は別にこんなのイヤなんだよ!?」

ケンスケの視線が女の子座りをしている自分の足元に注がれるのを見て、慌ててそれを崩す。
そして胡坐をかくようにしようとするのだが、

「「……あっ」」

足をモゾモゾと動かした際にスカートが捲れてしまい、その中にある素敵な白さが外界の光を浴びてしまった。

「っ!」

慌ててスカートを直すシンジ。

「す、すまんシンジ!」

ケンスケも慌てたように謝る。

「ぅぅ……、べ、別に良いよ。僕は男なんだから下着ぐらい見られたってなんともないよ」

そういう割に首筋や耳元までが真っ赤に染まっている。

「あ……、ああ、そうだな」

一応頷くケンスケだが、やはり頬は赤い。


「「…………………………」」


二人に気まずい空気が流れた。


「「…………………………」」


どうしようもない気まずさに会話も何もなく、空白の時間が過ぎていく。
それがなおさら場の雰囲気を悪い方向へ陥れていくのだが……、しかしそこに神の助けが差し伸べられた。
呼び鈴を鳴らす音である。

「お、トウジが来たみたいだ。ちょっと行ってくる。」
「あ、う、うん」

トウジ様様な気分になった二人。ケンスケは急ぎ足で部屋を出てトウジを迎えにいく。
程なくして二人が現れた。

「おう、久しぶりやのぉセンセ」
「トウジ!」

気の抜けたエセ関西弁に嬉しそうに振り返るシンジ。そこには万年ジャージの鈴原トウジが立っていた。

「しっかし、変わってしまうもんやなぁ」

マジマジと美少女シンジを見た後に感慨深く言った。

「そ、そうかなぁ? 僕は前と変わらないつもりだけど」
「せやかてやっぱりオナゴの身体になってしもうたんやろ? 前と同じというわけにはいかんやろ」

「そ、そんなことないよ! ケンスケにも言ったけど、身体は変わったけど心は前と同じだし、
だから前みたいに普通に接してくれていいし、前みたいに三人で遊ぼうよ!」

「さよか? なら前みたいに三馬鹿トリオは三馬鹿トリオのままでいいんやな?」
「うん!」

はっきりと力強く頷くシンジ。大切な友人を失いたくないので必死である。
しかし当の親友二人はそんな健気なシンジの想いを踏みにじるかのように、互いの顔を見やり、邪悪で歪んだ笑みをニヤリと浮かべた。

「ならさ、シンジ。三馬鹿トリオの一人として……、いや親友の一人としてシンジに頼みたいことがあるんだけどいいか?」
「頼みごと?」
 「そうなんだ。こんなこと頼めるのシンジしかいないんだよ」
「……別に良いけど?」

何なんだろう? と首を傾げながらも特に断る理由もないので承諾する。

「良いのか?」
「う、うん。なんだか分からないけど僕に出来ることなら別に良いよ? それで頼みってなんなの?」
「ああ、じゃあ言うけど……、シンジ、女の身体になったろ?」
「うん」
「だからさ、ちょっと触らせて欲しいんだ」
「ああ、そんなこと? 別に良いよ……、って、え〜〜!!!」

綺麗にお約束を踏襲した。

「な、何言ってるのさ!? い、いやだよそんなの!」

「そういうなって。……な? 良いだろシンジ? 心は男なんだから別に身体ぐらい触られたっていいじゃないか?
さっきだって下着見られたって構わないって言ってただろ?」

「そ、そんなこと言ったって」
「頼むって! この通り!」
「だ、ダメだよっ、そんな風な意味で触られるなんて恥ずかしいに決まってるじゃないか」

ねめつけられる様な厭らしい視線から逃れるために自身の身体を抱きしめる。
確かに男同士の場合、相手になんら性的な関心がないから裸などなんのてらいも無く晒せるだろうが、
相手がそれ系のマッチョさんだった場合、そこに性的な意識が混じっていた場合、男同士でも躊躇してしまうだろう。
迂闊に後ろを向けないものである。

「そこをなんとか……な?」
「そ、それに胸だってそんなに大きくなってないし、触ってもしょうがないよ!」
「そんなの構わないって」
「そうや、それに別にええやないかセンセ」
「と、トウジまで……」
「良く考えてみ、もし今のセンセが男で、仮にワシがオナゴになったらどない思う? 少しは触ってみたいと思わへんか?」
「そ、それは……」

思わないかも……と、トウジの顔を見て思った。(笑)
しかしそれを言うのもアレなので言葉に詰まる。

「それにセンセが女になる前はよくエロ本を三人で見回したやないか」
「あ、あれはトウジとケンスケが無理やり見せただけじゃないか!(赤)」
「そないなこと言ったってセンセ、結局最後のページまで綺麗に見よったで?」
「う、嘘だよ!(赤)」

「嘘なことあるかい。結局センセもオナゴの身体に興味あったということやないか。
それともセンセは男の身体に興味でもあったんかいな」

「ち、ちがうよ! 僕はちゃんと!」
「ちゃんと? ……なんや?」
「そ、それは……」
「な、そうやろ? 男なんてそんなもんや」
「そんなことと今のことは何の関係もないじゃないか!」

「そないなことあらへんで。それに別にセンセを責めているわけやないんや。ただ分かってほしいねん。
男っちゅうもんはオナゴの身体に興味がある。目の前で親友がオナゴの身体に変わってしまったんやから触りたいと思うのも仕方ないことやないか?」

「………………ぅぅ」

「もしワシがオナゴになってもうて、センセやケンスケが触りたいって言ってきたらワシは遠慮なく触らせてやるで?
心は男なんや、恥ずかしがることなんて何もあらへん。むしろ親友だからこそ、そういった甘い汁を吸わせてやりたいやないか」

「そ、そうなの……かな?」

だんだんとその気になり、言いくるめられてきた。
大ピンチである。

「それともセンセの心はもうオナゴの心になってしまったんか?」
「そ、そんなことないよ! 僕は男だよ!」
「だったら良いやろ?」

ついに逃げ道を塞がれてしまったようで、

「う、うん、わかったよ」

渋々ながらシンジは頷いた。

「「(やった(で)〜〜〜!!!)」」

ケンスケとトウジの企みは成功した。
それなりの時間をかけて計画を立てたお陰である。



「じゃ、じゃあどうすれば良いの?」

膝を崩し、自分の身体を抱きしめながら恨めしげな目で二人を見る。

「そ、そうだな……ま、まず胸を触らせてもらおうかな」
「そ、そやな」

ついに目の前の親友が獲物に変わった。
緊張と興奮で心臓やら何やらが偉いことになっている。

「ぅぅ……、わかった」

恥辱にまみれた表情でシンジは掻き抱いていた自分への抱擁を解いた。
我慢できない様子でシンジの左右に回り込み胸の隆起を凝視する二人。
この年代の女の子よりもまだ少しなだらかと言える隆起だが、やはり女の子の胸であるので興奮してくる。
しかも元男とはいえそこらへんの女の子では太刀打ちできないほどの美少女なのだ。
そんな美少女の胸を今から自分達は触ろうとしている。
すでに少年達の息子は第一種戦闘配置についていた。

「さ、触るぞシンジ」
「う、うん」

目を瞑ったままシンジは頷いた。
同意を得た二人の手はそろりと動く。静かな威圧感がシンジを襲う。狩人に見据えられた圧迫感のようなものを胸に感じるのだ。
そしてついに二人の手がシンジの両の胸に触れた。

「ぅぅ……」

恥ずかしそうに呻く14歳の女子中学生。制服越しに自分の胸が揉まれている。性的な意味を持った手が自分の胸を揉み込む。

「これが女の胸……、ていうかブラジャー越しであんまり分かんないんだけど」
「せやな、やわっこいのは分かるけど、どうもぱっとせえへん」
「シンジ、ブラジャー外そうぜ」
「え、ええぇ!?」
 「だってこれじゃあイマイチ柔らかさが伝わってこないんだ。良いだろ? ここまで来たら思う存分堪能させてくれよ」
 「そうやでセンセ、もしワシがオナゴやったら喜んで外して触らせるで」
 「…………わ、わかったよぉ」
 
この状況、雰囲気では断る事は出来なかった。

「じゃあ外すから後ろ向いててよ」

仕方なくシンジはブラジャーを外す作業に取り掛かった。

「ま、まだブラジャーとか外すの慣れてないんだよね」

照れ隠しにそんな事を言いながら手を後ろに回してホックと格闘する。
 
「は、外したよ」
 
ブラウスのボタンを締めて言った。
二人が振り向き視線をその部分に向ける。微かに透けているような透けていないような……。
更に目を凝らして……、
 
「そ、そんなに見ないでよ」
 
恥ずかしそうにそう言って胸を手で隠した。
 
「悪い悪い……、つい見とれちゃってさ」
 
ここで羞恥心を煽って頑なにさせるわけにはいかない。そう思って視線を外した。
そして改めて揉み作業を開始する。両脇から手を差し出し胸を揉む。
先ほどまで邪魔していたブラジャーの生地の感触ではない薄いブラウス越しの柔らかな感触を味わうことが出来た。
 
「お……わ、すげぇ気持ちいい」
 「ほ、ほんまや」

ビックバン的な衝撃を受けている二人。
手のひらに収まる柔らかきマシュマロ、自分の手の圧力で自在の形を変えていく。
一心不乱にいやらしくシンジの胸を揉み込む。

「くぅぅ」

恥ずかしさに声を漏らし、目を瞑り続けるシンジ。
座り込んでいる美少女中学生に左右から手を伸ばしその胸を揉み捲くる少年たちの図。
それはいったんキーを打つ手を休めて自慰に耽りたいほどの光景である。(爆)

「も、もう……、いいでしょ?」
「ま、まだ触ったばかりだろ」
「そや、もう少し触らせて〜な」
「じゃ、じゃあ、あと少しだよ?」

再び二人のモミモミ攻撃にさらされる。ただ胸を揉みこまれているだけ。
他に何もすることがなくただ陵辱されているだけなので今されていることの事実だけがシンジの頭を駆け巡り羞恥心を煽っていく。

(ぼ、僕の胸、え、エッチな気持ちのケンスケとトウジに揉まれてる。……僕の胸を触ってエッチな気分になってるんだ……、うぅ、は……、恥ずかしい)

自分が男であったら絶対に向けられなかったであろう感情を親友に向けられ羞恥と戸惑いに襲われている。
 
「あ、えっ、だ、だめだよ、ボタン外さないでっ」
 
眼を瞑っている間に事態は急変していた。ケンスケが何食わぬ顔でブラウスを肌蹴ていた。
 
「良いだろシンジ、どうせならじかに触らせてくれよ」
 「だ、ダメダメダメっ。そんなのダメに決まってるじゃないかっ」

胸元が徐々にはだけられシンジのスベスベな肌と白いブラジャーが露わになってくる。

「頼むって、ブラウス越しでも直接でも触られることにかわりないだろ? だったら俺達の好きなようにやらせてくれよ」

もういかに自分の欲望を成就させるかで必死である。

「そ、そんな、ぼ、僕の気持ちだって考えてよ。死ぬほど恥ずかしいんだよ?」
「頼む、この通り!」
「ワシからも頼むわ。この通りや」
 
ともに仏様に一世一代の祈願をするように拝み倒している。

「も、もう!」

このままでは埒があかない。たぶん二人は自分がうんというまで拝み続けるであろう。

「ど、どうしても、触りたいの?」
「あ、ああ!」「そうや!」

素敵な夢を持つ少年のようなキラキラとした瞳。
他人の強い意志にはあまり抗えない性格のシンジに

「じゃ、じゃあ目を瞑ってなら……、触って良いよ」

もはや主導権は無かった。

「で、でもちゃんと目を瞑って、胸をみたらダメだよ。今の二人に見せるのは男の心でも凄く恥ずかしいし、本当は触らせるのだって恥ずかしいんだから」
「わかってるって、目を瞑って触れば良いんだろ?」
「うん。……じゃあ今から上を少し脱ぐから本当に目を瞑ってよ?」
 
その言葉に二人は下僕のように頷いた。

(もうっ、二人とも調子に乗りすぎだよ。いくら友達だからってここまでするなんて……。
でももし僕が同じ立場だったらこうなるのかな? もしアスカや綾波が親友で、触らせてくれるっていったらこうなっちゃうのかな)

そんなことを考えながらブラウスを肌蹴ていく。華奢な肩や初々しい胸元が露わになっていく、きめの細かい美少女の肌が差し込み光を浴びて輝く。
ブラウスを半開きにした感じですべてを脱いだわけではないが、かえって今のほうがいやらしさが増している。

「も、もう良いよ」

許可が下りたので二人は目を瞑りながらシンジの肩に手を置き、するりと手を下らせて肌伝いに目的地を目指す。

「くぅぁ……、ふふ……、く、くすぐったいよ二人とも」

じっくりと身構えていたシンジだがソフトタッチで肌を走る指先に反応し、声を漏らしてしまう。

「そ、そんなそっとしないでもっとはっきりと、ひゃう!」

言葉を全て言い終わる前に目的地についた二つの手がその柔らかな膨らみを鷲掴みにする。

「あふっ、だ、だめ」
「す、凄い……、こ、これは感動ものだなトウジ」

ブラジャー越し、ブラウス越しでは伝わらなかった温もり、手のひらに吸い付くような柔らかな感触。
小ぶりだが形の良い、揉むたぶにクニュクニュと形を変える膨らみ。

「ほ、ホンマや……、これがオナゴのチチの感触かいな」

一日中揉んでたって飽きない感触である。

「あ、あんまり強く揉まないで……、うぁ!」

変幻自在に思う存分揉み込まれ陵辱される自分の胸。
気がおかしくなりそうな程に恥ずかしい。

「悪い悪い。でもやっぱり持つべきものは親友だよな」
 
少し力を緩めソフトタッチに戻すケンスケ。それでも大きくグラインドさせたりして十二分にシンジの胸を堪能している。

「こ、こんなことで感謝されても嬉しくないよぉ。……って目を開けちゃだめだよぉ!」
「いいじゃんもう。シンジの感じてる顔を見ながら揉みたいし」

なし崩し的な強気になっているケンスケ。押せば引くのみのシンジなのでどんどんと調子に乗っているようだ。

「そ、そんなのヤダよ! それに僕は感じてなんかっ」
「でも乳首だってこんなになってるぜ?」
「え? ……きゃふ!」

ケンスケが一瞬何を言っているか分からなかったが、膨らみの先端を摘ままれて思わず声を漏らす。

「ほら、凄いコリコリしてるだろ? 女って感じたら本当に乳首立つんだな」

そう言って親指と人差し指で先端をクリクリと弄ぶ。

「ほ、ほんまやなぁ」

トウジも反対側のそれを指で弾いた。
左右から敏感な先端を苛められ耐えるようなくぐもった声を漏らす。

「ぼ、ぼくはそんな……、た、ただくすぐったいだけ、ぁくぅ……、や、やめ、そ、そんな風にいじらないで」

だがなかなか耐え切れないようで二人に苦しげに懇願した。しかしそれに応じるどころか、

「綺麗な乳輪してるぜシンジ」
 
ますます相手の心を陵辱するような言葉を浴びせる。淡いピンク色に色づく周辺をやらしくクリクリと円を描くように指で攻めながら言った。

「な、く……ぅ、そ、そんな恥ずかしいこといわないで」
「褒めてるんだぜ? なぁトウジ」
「せやな、ほんま綺麗なチチしとるで」
「ぜ、全然嬉しくない。……よ、余計恥ずかしいだけだよっ」

自分の身体のイヤラしさを褒められている。思う存分陵辱されている自分の胸の品評をされている。
その限りない恥ずかしさと体の奥底に響くむず痒い快感にシンジは翻弄される。

「それに惣流ほど大きくはないけど形がよくて触り心地も抜群だぜ?」
「ホンマやなぁ」
「だ、だからそういうこと言うのやめてよぉ」
「感じてるのに耐えようとして我慢してる顔も最高に可愛いし、それにすっげぇエロい」
「や、ぁぁ……」

そんな事を言われ、顔を見られるのが恥ずかしくなり逸らそうとするが左右を挟まれているのでどうすることも出来ない。
クリクリと胸をいじられ、それによって生じる甘い反応をいやらしい目で視姦される。

「やだ、見ちゃやだよ……。おねがい……、お願いだから、そんな目で見るなよぉ」


………………。
…………。
……。


そして数分間、自分の意思とは関係なく胸の柔らかさを堪能されたり形を好きに変えられたりした。
ムニュリと鷲掴まれたり、スリスリと指で撫でられたり、クリクリと摘ままれ、それによって生じる反応を視姦されたりと思う存分無理矢理味わいつくされた。

「はぁ、はぁ、も、もう良いでしょ? け、ケンスケ、トウジ」
「そうだな」

いつまででも触っていたかったが、一定以上の満足感は得られた。

「じゃあ次、あそこ触っても良いか?」

しかし思春期の男たるもの、その部分に興味を持たなくて何が青春か! という感じなのでやはり次のステップへの移行を提言した。

「なっ……、ななななにいってるのさっ!? も、もういい加減にしてよ!」

「良いじゃんか。男ならそこに興味を持って当然だろ?」

スカートの上からその部分を見つめる。

「だめ、だめっ。今でもじゅうぶん恥ずかしかったのに、そ、そんなところ触られたら……は、恥ずかしくて死んじゃうよ!」

ケンスケの視線に気がついたシンジは顕わになっている胸を庇うのも忘れてスカートを両手で押さえる。

「頼むってセンセ。ワシら親友やで? 親友は喜びを分かち合うもんや!」
「やだよ! 喜んでるのはトウジたちだけじゃないか! 僕は恥ずかしいだけなんだから!」
「そないなこといわんと……な?」
「無理だよっ、もう許してよ! 今日はもうこれ以上はだめなんだから」

切なそうな涙声でそう懇願する。

「「………………」」

さすがにやりすぎたかもしれない。欲望に導かれるままに親友の性格の良さにつけ込みすぎたかもしれない。
シンジの切なく訴える顔や揉まれ赤くなった胸元を見るとそれも一目瞭然だ。
今にも泣き出しそうなシンジの顔を見つめた後に互いを見詰め合い思う。

「わ、悪かったよシンジ」
「そ、そうやな、すまんかったなセンセ」
「ケンスケ、トウジ……」
「もうこれ以上はしないよ」
「そうやな。もうじゅうにぶんに堪能させてもらったわ」
「う、うん……、むしろ触りすぎだよ」

やっといつもの男同士、友人としての雰囲気に戻ってきた事に安堵しつつ、拗ねたような口調で二人をせめる。
それがまた可愛いのだが……。

「悪かったよ」
「ホンマすまん」

二人は申し訳なさそうに謝る。これでこのイヤらしい状況が終止符をうつ。
とても勿体無いような気がするし、今までの行為で高められた性的興奮が限界まできている。

何か白いマグマのようなものを放出しなければ、腰のムズムズ感、ムラムラ感が収まりそうに無かった。

トイレで処理するのもアレだし、だからといって我慢するのは論外である。
なにせこの頃の男など性欲をとったら骨と皮しか残らないのではないか? というようなものであるし、
とある森の中に大量のエロ本が捨てられていると聞けば「スタンド・バイ・ミー」的な冒険すら厭わない英雄達なのだ。
そんな彼らがこんな美味しい状況を目の前にして黙っていられるわけがない。
 
「な、なぁシンジ?」

ほら、あの主題歌が聞こえてきたよ。彼らの冒険が今始まったんだ。

「なに?」

もうこれ以上の辱めはないと思っていつもの声色にもどるシンジ。そんなシンジに襲い掛かる最悪の言葉。

「もう触るのはやめるからさ。代わりに俺達のアレを触ってくれよ」
「…………は?」
「だからシンジに俺達のを、手コキしてほしいんだって」
「……手コキ?」

まず前提とされる言葉の意味が分からなかった。

「だ、だからさ、シンジに俺らのオナニーを手伝ってもらうんだって」
「…………………………」
 
オナニー? 072? おな兄? おな……にぃ? …………自慰ってこと?

………………。
…………。
……。

「ななななななななななっ……、ななな、なにを……」
 
…………。
……。

「何を考えてるのさぁぁ!(真っ赤)」
「いやだから手コキを……」
「むむむむ無理無理! 無理だよ、無理に決まってるじゃないか。 どうして僕がそんなこと」
「そこをなんとか頼むよ。そうしないと俺らムラムラしてやばいんだよ」
「そ、そんなの僕に関係ないじゃないか! 僕はケンスケ達の言われた通りに触らせてあげただけなのに!」
「シンジが予想以上に可愛いし、エロイからやばくなっちゃったんだよ。シンジのせいだぜ?」

酷い言い掛かりである。

「そ、そんな、僕は男なんだよ? 男の僕が同じ男の……、その、アレするなんてできないよ」

確かに男が男のアレをアレするのは辛い。罰ゲームでも辛い。

「ケンスケはじゃあトウジの……出来るの? 僕のだって出来るの?」
「そ、それは……」

トウジのは無理。と思った。(笑)……でもシンジのは良いかな。とちょっと思った。(爆)
だがそんなことを言えば素敵な目で見られること間違いないので言葉に詰まる。

「でしょ? だから僕だってイヤだよ。そんなに我慢できないなら自分でやってよ」
「わかったよ。じゃあシンジをオカズにして自分でするよ」
「……え?」
「だからシンジをオカズにして自分でやるよ。……胸、触りながらやってもいいか?」
「なっ……、や、やだよ」

これ以上ないという程、あからさまにイヤラしい意思を持つ手が自分の胸を……。
そして反対の手はその情報を元に謎の竿を昂ぶらせていく。
考えただけでも卒倒しそうなほど恥ずかしい。

「じゃあシンジがなんかポーズをとってくれよ。それを見てやるから」
「ば、バカなこと言わないでよっ」
「なら胸触らせてくれよ。それかあそこ。それがイヤならなんかポーズをとって」

いつのまにかそんな義務のないはずの三者択一を迫られている。

「な、なんで僕が……」
「頼むわセンセ。ワシももう我慢の限界や。ほら見てみい。こんなんなってしもうてるがな」

そう言ってすでに臨戦態勢に入っている息子を、ジャージをずり降ろし披露する。

「うわ!」

自分の身体を触り、視姦することによって生じた性的変化が目の前に現れた。

「な、シンジ。トウジもこんな風になってるんだからどっちか選んでくれよ。まじで辛いんだよ」

辛いのはこっちの方だよっ! とシンジは思った。

「どっちか決めてくれないと俺ら、納得しないぜ?」

「そ、そんな……」

絶体絶命のピンチ。二人の欲望を潜めた瞳は撤退をしらない突撃兵のようだ。
もう逃れる術はないのだろうか? もはや諦めに似た気持ちがシンジを支配する。
すでに恥ずかしさの限界は胸を直に触られ思う存分ねぶられた時点で超えてしまっている。

「わ、わかったよ」

ある種もうどうにでもなれという敗残兵のような気持ちになった。

「ホントか!? ……それでどれにしてくれるんだ? 触らせてくれるのか!? エロいポーズとってくれるのか!? 手コキしてくれのか1?」

自分の胸やあそこをいやらしく触り得たその感触を目の前でオカズにされるのか、
自分の身体をリアルタイムで視姦され、その身体つきを目で犯されオカズにされるのか、
自身が攻める事で触られることなく視姦されることなく男のあれを触る嫌悪感にのみ耐えるのか……。
どれも顔から火が出そうなほどに恥ずかしいことに違いはない。

しかしどちらかというと直接的に貪られるより、間接的に貪られる方がマシのように思えた。

「エッチな……格好で、いい」
「よしわかった! じゃあ今から俺の言う通りにしてくれ!」
「う、うん」
「まず立って、ブラウスの上のボタンをしめてくれ」
「……え?」

予想外の言葉に思わずキョトンとしてしまう。

「だからブラウスのボタンをしめるんだって! 早くしてくれよ」

これからこの美少女を自分の好きなようなポーズに出来るため、かなり興奮している様子のケンスケ。カメラ小僧の本懐である。
なのでシンジの戸惑いの声に少しイラつきの混じった声色で応える。

「う、うん、わかった」

それを敏感に感じ取ったシンジは心を震わせながら言われた通りブラウスのボタンを閉じていく。

「お、終わったよ?」

全てのボタンを閉じ終え、次の指示を待つ。
直接的に胸を晒していないため恥ずかしさは軽減されており、シンジにとっては大助かりである。

「じゃあ次はそのブラウスを胸元まで捲り上げてくれ」

再び胸を開放。(涙)

「そ、そんな」
「いいから早く」
「う、うん」

小さく頷いたシンジは、ブラウスを下から捲くっていく。
健康的で引き締まった腹部が姿を現し、可愛らしいおへそが光を浴びる。更にブラウスは舞台の幕のように上へ上へとつりあがっていく。

「こ、ここでいい?」

胸元の下の部分、なだらかな丘が見え始めたところで手を止める。

「まだ全然ダメだよ。もっと乳首が見えるか見えないかのギリギリのところまで捲くれよ」
「……ぅぅ。(赤)」

やはりケンスケは甘くなかった。仕方なく更にブラウスを捲り上げるシンジ。
羞恥を伴うゆっくりとした動作で胸の膨らみが露わになっていく。そしてついに他とは微妙に違う優しい色のした部分が見え始めた。

「ストップ! そこまででいいぜ! じゃあ今度はブラウスはそのままの状態にして、あとは両手でスカートをめくってくれ」
「えぇ!? ……あ、うん」

小さな反抗心もケンスケの視線だけで鎮圧させられる。
胸の膨らみとその色づく先端を半分以上さらした状態で今度はスカートの裾に手をかける。
そしてゆっくりと持ち上げていく。
ブラウスをたくし上げたときと同様にシンジの秘密が明らかになっていく。
膝から上へ、健康的な肉付きのふともも、そして更にその奥、ついに白き木綿の下着がゆっくりゆっくりと露わになっていく。

「こ、これはごっついエロい格好やなぁ」

トウジが思わずそう言った。実際そう言わざるしかない程のイヤらしい格好である。

「な、なにも……言わないで」

そんな彼の言葉にスカートをたくし上げている両手を震わせ、羞恥にまみれた声も震わせるシンジ。
 
「も、もう我慢できへん! すまんセンセ! ワシはこかせてもらうで!」
 「ふふふ、これで完璧だ。俺もいかせて貰うぜシンジ」
 
自分が指示したポージングに酷く満足した様子のケンスケは興奮を隠し切れない面持ちでズボンを下ろした。
二人は欲望にギラつく目でシンジの胸を、下着を凝視し、息子を折檻していく。

「ぅぅ……(真っ赤)」

自分の身体が今、リアルタイムでオカズにされている。

(こ、こんなのないよ、死んじゃう! 恥ずかしくて死んじゃう!)

男の時には向けられなかった友人からの性欲で粘つく視線が自分を犯していく。

(ばか! トウジのばか! ケンスケのばか! ……そ、そんな目で見るなよ! 友達なのに!友達なのに!)

二人は涙を浮かべて羞恥に震えるシンジにお構いなく。
むしろ切なく潤む瞳をさらなる刺激にしてせがれ弄りに精を出す。(あれ、上手くない? この表現)

スカートをたくし上げる為に添えられている両手によって挟まれ強調されている胸を見つめるトウジ。
たくし上げられたスカートの中の秘密を全て暴こうとするかのように眼鏡越しに凝視するケンスケ。

(み、見られてる。僕のハダカ全部見られてるよ。……も、もう、恥ずかしすぎて……身体が、熱い)

自分の全てを見られている感覚に陥るシンジ。見られている部分が熱くなってくる。

「し、シンジ、ハァハァ、お、お前……、見られて感じてるだろ? ハァハァ」

必死に息子を擦りながらケンスケが言った。

「えっ!? ……な、何言ってるのさ!? そ、そんなことないよ!」
「だってお前、……ハァハァ、下着濡れてるぜ?」
「……え?」

濡れている? どういうことだろう?
シンジはたくし上げていたスカートをそのままにし、ケンスケの視線を先を辿る。

「……っ!?」

木綿の下着には薄っすらとだが、しかしはっきりと分かるぐらいに濡れている部分があった。

「わ、わぁぁ!」

その事実に驚き、羞恥し、たちまちそれを隠そうとスカートの裾を放し、座り込んでしまう。

「ち、違うよ! こ、これはその! これは!」
「べ、別にそれはいいから早くスカートめくってくれよ! ハァハァ、も、もう少しでイキそうなんだから!」
「は、はい!」

ケンスケの切羽詰った声に羞恥心も忘れて、ビクリと返事をしてしまう。
そしてすぐに立ち上がりまた同じポーズを取ろうとするが、

「す、座ったままでいいから今度は体育座りの状態で足を思いっきり開いくれ!」
「ぅぅ……、わ、わかった」

まだ立ち上がる前だったので、女の子座りの状態から足を立てれば体育座りになる。
先程のケンスケの厳しい声と二人の最終段階に近い形相を見て、抵抗する気力は無くなってしまった。
むしろこの地獄のような時間を早く終わらせるために多少の恥ずかしさなどねじ伏せようとさえ思っている。

「こ、こんな感じ……かな?」
「そ、そう! そんな感じだよ! ハァハァ……、でももっと開いてくれ!」

やはり恥ずかしさが身体を支配しているために今ひとつ思い切りが足りない。
まだ30度ぐらいの開き具合でしかない。しかしそれでもスカートの奥から微かに見える白き布。
少ししか見えないために逆に妄想が膨らむ。その妄想が現実のものになろうと、徐々に足が開かれ更に視界に入るいやらしい布の面積が増える。

「ハァハァ……ぬ、濡れてるのが、エロい」
「……くぅぅ」

90度ぐらい開かれた時点で言ったケンスケの言葉に声が漏れた。

「せ、センセ! も、もっと頼むわ! わ、ワシそろそろやねん!」

それでとうとうM字に近いところまで足を開かせられるシンジ。

(も、もう本当に死んじゃう。恥ずかしくて本当に死んじゃうよ。……ぼ、ぼくのが二人にこんなに近くで……み、見られてる)

人一人分の間隔しかない距離、必死の形相で自分の大事な部分を犯す二人。

(恥ずかしすぎて凄く悔しくなってくる……。で、でももう少しで終わりなんだよね?)

最後の力を振り絞って視姦に耐える。

(絶対……、もう絶対こんなことしない。こんな恥ずかしいことしないから)

「あかん! も、もう出る!」
「お、おれも!」

普段なら絶対にお目にかかれないシンジのイヤらしいM字開脚とその先にある花園をオカズにとうとう最終局面まできてしまった二人。
腰の浮くような情けない声をあげると、息子をよりいっそう激しくこすりあげ、ビクビクと振るわせた。そして生々しい液体を勢いよく発射させる。
普段とは一味も二味も違う極上のおかずを用いたため、物凄い量の白いマグマが噴出する。
てっきりティッシュで処理してくれると思っていたのだが、二人はただ快感を追求することのみを求めた。

「えっ!? ……うわぁ!?」

真正面にいたシンジはそれをモロに浴びてしまう。

「ひ、ひどい! ひどいよ二人とも! 僕にかけるなんて……、ぅぅ、汚い」

顔、胸、腹部、そして下半身と見事に精液が付着している。特に下着には大量についていた。

「こ、こんなにされたら……、赤ちゃんできちゃうじゃないか!」

自分の大事な部分を白いマグマで犯されて錯乱する。
精液まみれになりながら瞳を潤ませる儚さ溢れる美少女。
かなりクるね、これ。

「ばか、ばかぁ! ケンスケのばか! ……トウジのばか! いくらなんでもやりすぎだよっ」

こんなことが……、もし妊娠したことがバレたらどんな事になるだろう。
ネルフも大騒ぎだし、アスカやレイがどんな反応をするだろう。

「ご、ごめん……シンジ」
「す、すまん……センセ」
「制服だって汚れちゃったし、あ、赤ちゃんだって出来ちゃうよっ……、どうするのさ」

下着を擦ると精液のドロドロとした感触が伝わり、それがますますシンジを悲しい、悔しい気持ちにさせていく。

「い、いや……、妊娠はないと思うけど」

「ほ、本当にそうだって言えるの? もし出来ちゃったら責任とってくれるの?」

「まあ……、そりゃあ」

そんな責任なら是非とも取りたいなと思う。

「そ、それに服だってこんなに汚して……、アスカやミサトさんになんて言い訳すればいいのさ」
「うちで洗濯していけばいいじゃん」
「え、いいの?」
「ついでに風呂にも入ってけよ」

「本当っ!? あ、ありがとうケンスケ! ……って僕は怒ってるんだから!
もう僕にかけたりしたらだめだから! っていうかもうエッチなこともさせないからね!?
あ、あんなにイヤらしい目で見られて……、恥ずかしくて死ぬかと思った」

「わ、わかってるよ。なぁトウジ」
「せ、せやな。もうスッキリさせてもらったから十分や」
「……本当だよ?」

「ああ」「もちろんや」

「よかったぁ〜。これでもう前みたいに普通に遊ぶ関係に戻るんだね」
「そうだな。でもその前に風呂に入ってこいよ。着替えも貸してやるし、その間に制服を洗濯すればいいだろう?」
「あ、うん。じゃあお風呂借りるね。顔とか胸とか……、あ、あそことかヌルヌルしてて気持ち悪かったんだ」

恥ずかしそうにそう言ってシンジは部屋を出て行く。

「「………………(ニヤリ)」」




■   ■   ■




「はぁ〜、さっぱりした。ありがとうケンスケ」

ラフなTシャツとハーフズボン姿で部屋に再登場するシンジ。
ボーイッシュな夏色美少女という感じになっている。

「なにしてるの? 二人とも」

自分が声を掛けたにも関わらず、振り返りもせずに何かに魅入られている。
不思議に思い、背後から覗いてみる。

そこにはビデオカメラが、映っているのは先程のシンジ。
スカートをたくし上げ、胸をさらけ出しながら恥ずかしそうに立っているシンジの姿が映っていた。

「な、なななななにしてるのさケンスケ! ど、どうしてそんなの!」
「ん? ああ、一応撮っておいたんだ。また使おうと思って」
「な、何に使うのさ! ……っていうか隠し撮りなんてひどいよ!」
「良いじゃん。別にこれを売り捌こうなんて思ってないんだから」
「あ、当り前じゃないか! そんなことされたら恥ずかしくて生きていけないよっ」

周りの人間に、クラスの者やネルフの人々、ミサトやアスカやレイにこんなことを知られたら……。考えるだけで絶望的な気持ちになる。

「大丈夫だって、絶対そんなことしないから。俺達親友だろ?」
「う、うん、……おねがいだよ?」
「わかってるって。……その代わりさ、今度はシンジをイかさせてくれよ」
「え、どこに?」
「いや、どこにとかじゃなくてお前にエロイ事をしてイかせるってこと」
「なっ!?」

やっと身体もさっぱりしてこの悪夢から開放されたと思ったのに、その言葉で再び絶望の淵へと追い詰められた。

「何言ってるんだよ!? も、もう何もしないっていったじゃないか!?」
「その筈だったんだけど、さっきの映像をみたらまたムラムラしちゃってさ。
それでさっきは俺達がイかせてもらったから今度はシンジをイかせようかなって思って。女がイくところを生で見てみたいし」

「い、いやだよ! そんなことされたくない!」
「まあそう言うなって、そうしないとこのビデオがクラス中のヤツに、もしくは世界中に広まるかもしれないんだぜ?」
「そ、そんな……、ひどい。……脅すなんてひどいよ。僕たち友達じゃないの?」
「友達だからこそまず頼んでるんじゃないか。シンジこそ友達なら受け入れてくれよ」
「ぼ、僕は……」

またあんな恥ずかしい目にあわされるのだろうか?
心は男なのに、女の身体になったからといって友達に目一杯イヤらしいことをされてしまう。
同性の、しかも親友に身体を陵辱される悔しさと恥ずかしさにまた苛まれるのだろうか。
ケンスケの目はやはり引くことを知らない突撃兵のそれだ。

(なんかもう……、疲れちゃった)

狼に八方を囲まれ、どうしようもなくなった子羊のような怯えた瞳でケンスケを見る。

「わ、わかったよ」

そう言って儚く自分の身体を抱きしめ、その場にしゃがみこむ。
せめて今だけはその狂気に染まった瞳から、陵辱の手から逃れたかった。

「「………………。(ニヤリ)」

だがそんな微かな安寧さえ踏み潰そうと、二人は小さくしゃがみ肩を震わすシンジに近づいていった。




 



 




 

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