トウジとケンスケの影がシンジの華奢な身体を呑みつくす。
シンジは自分の身体を抱きしめることしか出来ない。それしか自分を守る術はない。

「ぁっ……」

そんな防衛手段も近づいてきた二人にとってはあまりにも儚い抵抗。
肩に手を置かれて、それだけで小さな声を漏らすシンジ。その最初の一手が羞恥地獄の始まりの合図なのだ。
自分をイかせるという最大の羞恥地獄の……。

「ぁっ、だ、だめっ」

肩に置かれたケンスケの手、脇腹近くに添えられていたトウジの手はシャツの中を潜り胸を目指す。
思わず抵抗の声を漏らすが、トウジたちに止まる気配はない。
すぐに膨らみに到着した二人の手は活動を開始する。

「ぃゃ……、ぁぁ」

クニュリと形を変えるほどに大きくグラウンドさせたり、

「はぅ!」

キュ!っと先端をつままれ引っ張られたりする。
その度にシンジは切なさの混じった声を漏らす。
愛撫の余裕が出てきたのか彼らは最初の頃よりも上達してきているようだった。

「どうだ? 感じるか? シンジ」
「べ、べつに何ともないよ? ……ぁく、た、ただくすぐったいだけ。……ぅあ」
 
あからさまにイヤらしさの混じった声色で訊ねられ悔しくなった。
それに感じているというのを認めるのも恥ずかしい。だから何でもない素振りを見せる。

「そうか。……ならこんなのも?」

そう言うとケンスケは中に入れていたもう一方の手で、背中を柔らかくタッチし、なぞった。

「ぅぁぁ!」

突然の刺激、産毛が逆立つようなくすぐったさと、わずかに混ざる愉悦の感覚に背を仰け反らせて声を吐き出す。
それが終わる間もなく今度は桃色先端を少し強めに摘み、指でこねた。

「きゃぅ!」

弛緩するような背中への愛撫と鋭利な先端への攻撃。見事なものだった。

「これも感じてないのか?(ニヤリ)」

全てを理解したうえでの問いかけである。

「も、もちろんだよ! ……きゅ、急に強くするから驚いただけだし!」
「そっか、まあ良いや。……ならさ今度はトウジの胡坐の上に座ってくれよ。シンジのその体勢じゃ触りにくいんだ」
「そ、そんなの知らないよ! せめてこのままでいさせてよ、恥ずかしいんだから!」

あまり身体を無防備にしたくない。身を縮めるようにして責めを受けるのでも充分辛い。

「それにトウジだって嫌だろうし……、僕が乗るのなんて」

あ、そんなこと言っちゃったら……。

「どうなんだ? トウジ」
「ワシは構わんで。むしろ大歓迎や!」

ほら、そうきちゃうでしょ。
そしたらもう……。

「なら良いだろ? シンジ」

そこに論点がすり替わっちゃうんだよシンジ君。

「で、でも……」
「ええから、ええから。はよここに座りぃや」

いそいそと胡坐をかき、ポンポンと膝をたたく。
すでに断れる雰囲気ではない。仕方なくそこに腰を下ろした。

「なんや、めっちゃ軽いやないかセンセ」
「そ、そうかな……」
「それにめっちゃ柔らかくて抱き心地が最高やで?」

「そ、そんなこと……言われても、嬉しくなんか」
(こ、このお尻に当たる硬いモノって……、まさか……)

トウジの胡坐の中心部から自分を突き上げてくる棒状のなにか……。
それは性的な興奮によって硬度を増す海綿的な何かであることは間違いない。
シンジの身体を弄ることによって得た興奮によって生じた生理現象である。

「トウジ……、そ、その……アレが……。」
「ん、なんや?」
「……な、なんでもない」

出来ればその硬いものを鎮めて欲しいのだが、そんな事は言えないし、
出来るはずもないことはシンジも理解している。しかも自分でその現象のことを指摘するのも恥ずかしい。

そんなシンジに気を良くしたのか、トウジは腰を突き上げ、硬い海綿体でシンジのお尻を突き上げる。
その柔らかい感触はジャージ越しにではあるが凄まじい快感をトウジに与える。

「きゃ!」

一方、欲望に満ちたその棒による突き上げはシンジに被虐に満ちた感覚を与えている。

「どうしたんやセンセ?(ニヤリ)」
「な、なんでもないよ!」

突き上げられたのがちょっと……、とは言えるはずもない。

「なら早速続きを始めようぜ」
「そやな」

シンジの了承など取り付ける素振りすら見せずに陵辱を開始する二人。

「いっぺん、おなごの胸を後ろからこやって揉んでみたかったんや」
「くぅぅ……、やぁぁ」
「まぢで柔らかくてスベスベしてて、最高の触り心地だよシンジ。……本当に気持ち良い」

シャツの中に手を入れて背後から胸を揉みし抱くトウジに、ハーフズボンから出ている太ももに頬擦りする変態チックなケンスケ。

「それに石鹸の匂いとシンジの匂いが混ざってすんげぇ良い匂い」
「や、やめてよっ、匂いなんて嗅がないでよ!(真っ赤)」

どうしてこの友人達は次から次と人を最大限に辱めることばかりしてくるのだろうか……。
身体を触り、匂いすらも堪能される。自分の存在そのものがどんどん陵辱されている気分になってくる。

「仕方ないだろ、実際に良い匂いだし触り心地も最高なんだから。……それにこうした方がシンジが恥ずかしがるし……。
俺、シンジの恥ずかしがってる姿って可愛くて好きなんだよ」
 
「なっ……!」

「ほらその顔も……。そういう反応が凄く好きなんだ。よく好きな子を苛めるのってあるだろ?」

「くぅぅ! や、やめて! そんなこと言わないで!(赤)」

心をかき乱す言葉、たとえ元は同姓であった人間からでもそんな事を言われてしまうと胸が苦しくなる。
切なくも甘酸っぱい何かが胸を満たす。

「良いじゃないか。だって俺達はシンジのこと好きなんだから。……なぁトウジ?」
「ほんまやで? ワシもケンスケもセンセが大好きや! 今のセンセならホンマに嫁さんにしたいぐらいやわ」

なにせ家事万能だし性格も良い。容姿も最高。シンジは俺の嫁! そう断言する人間は潜在的にかなりいるだろう。

「そ、そんな……、ぅぅ……だ、だめだよっ。……ぼ、僕は男なんだから、そ、そんなこと……。
好きって言ってくれるの、凄く嬉しいけど……、でも僕、男だからっ……、だからその」

耳元で、目の前で囁かれるその言葉にどう反応していいのかわからない。様々な感情がない交ぜになって身体を駆け巡る。

「お嫁さんなんてそんな……、でも僕、家事好きだし、料理もそれなりに作れるけど……」

拒絶しているようで満更でもない複雑な乙女心。
今まで愛されなかった人生を歩んできたシンジにとって生涯の伴侶として求められるということが心をかき乱さないわけがない。

「でもやっぱり……二人のこと、嫌いじゃないんだけど……ううん、むしろ、す、好きだと思うよ?
あっ、で、でももちろんそれは友達としてだけど! って何してるのさ!?」

「いや、シンジが可愛いんでつい」
「そ、そんなの全然関係ないよ!」

指をツンツンしてしまうような恥ずかしい独白をよそに、ケンスケらはいつの間にかシンジをシャツと下着のみにしてしまっていた。

「それとさ、次はこれを使いたいんだけど……」

そう言ってケンスケが持ち出したのは、電動マッサージ器。二本あった。

「なにそれ?」
「電動マッサージ器」
「それって何に使うのさ。マッサージしてくれるの?」
「ああ、そんな感じかな。使って良いだろ?」
「う、うん……、良いけど」

ただならぬ不安を感じずにはいられないが、頷く以外の選択肢がないようだったので仕方なくそれを選択する。

ウィ〜〜ン!

シンジの了解を得たケンスケは電動マッサージ器のスイッチをいれる。
小刻みな振動音が聞こえる。とり合えずスイッチは「弱」の部分を指していた。
それをゆっくりと膝の周辺に近づけた。
 
「あ、ふふふ、やだ、くすぐったいよケンスケ。膝の骨がくすぐったい感じ」
 
身体の芯を攻められるような感覚だった。
 
「じゃあこれはどんな感じだ?」
 
そう言って膝から上へと持っていく。ゾワゾワとした刺激が登り詰めてくる。
 
「あっ……、だめ、くすぐったい。それ以上は」
 
更に進まれるとより深い刺激が来る。簡単に予想できることだった。
しかしケンスケはそれこそ彼の目論見であったので当たり前に駒を進める。
足の付け根をイヤらしく撫で回した後に、その部分へマッサージ器を押し付けた。
 
「んっ! んぁぁぁぁっ、やっ、やっ、は、離してっ、離してケンスケ、それダメ、くすぐったい。あっ、あっ、あぁぁぁ!」
 
気持ち良い、いやおぞましい感覚だった。振動する部分から身体の芯を、背骨を、脳髄を冒すような甘い毒が刺激を与える。
何とかやめさせようとしてもトウジが身体を押さえている。
 
「シンジ、往生際が悪いぜ? あの映像を他の奴に見られたくないから俺らにこうされてんだろ? だったら諦めろよ。
別に拷問しようってわけじゃないんだぜ? ただ友達として甘い汁を吸わせてくれってだけなんだから」
 
改めて言われたその言葉にシンジは何の反論も出来ない。甘んじて彼らの凶行とそれによるこの刺激を受け、耐え続けなければいけない。
 
「もうっ……、もう、もうもうっ! ばか、ばかばか!」
 
悔しくて思わず悪態をつく。だがそれすらも可愛いし、時より振動の刺激で眉を寄せて口を閉じるのがめがっさ可愛い。

電動マッサージ器。それは一台ではなく二台ある。
一つをその状態で維持させたまま職人のような手さばきでケンスケは様々な部位にもう一つを当てる。
太ももだったりわき腹だったり、胸だったりと……。
そのたびにシンジは、
 
「ん……、あっ……、あ……ぅっ……んん、んんんん」
 
耐えるように愛らしい声を上げている。
トウジももちろん後ろから胸を揉み、首筋に顔をうずめ匂いをかいでいる。
 
「声、我慢しなくて良いんだぜ? シンジ」
「ぁっ……、んっ、んっ、んんっ……や、やだよ……、恥ずかしい」
 
そう言って強く唇を噛んだ。
 
「まあそうやって耐えてるのもすげぇ可愛いんだけどさ」
 
もっと苛めたくなってしまう。



………………。
…………。
……。




そんな事を数分間、蛇のようにじっくりと続けていく。
シンジの瞳はかなり潤んで焦点が合わなくなり始めていた。漏らす声に余裕がなくなっている。
 
「そろそろかな……」
 
小刻みな痙攣を起こし、腰を浮かす。そういう光景が多く見られるようになった。
 
「シンジ……、イく時はイきますって言えよ?」
「そ、そんなの……言えない。良くわかんないし、べ、別に気持ちよくないし」
「まだそんなこと言ってるのか。じゃあこれならどうだ?」
 
今までは「弱」だった。しかしここでスイッチを「強」にする。
じわじわと攻めていた所に強力な振動を、烈火の如き振動を与えた。
 
「ぅっ、あぁぁぁぁぁ、や、や、だめぇぇ、ぁぁぁぁぁ」
 
火に油を注がれた。燃え盛るような刺激がシンジを襲う。声を出さないように必死で耐えるがそれでも漏れ出てしまう。
そのギリギリの声色は今までに聞いたことのない新鮮な色でケンスケやトウジの興奮を更に煽った。
 
「センセ、エロすぎやで……」
 
普段とは違うシンジの姿である。女にならなければシンジのこんな痴態を、快感に悶える姿を見ることなどなかったのだ。
あまりにも可愛すぎてトウジはシンジを後ろから強く抱きしめた。
 
「んんんぅ、あっ、あっ……だめ、だめだめだめ!」
 
下腹部から伝わる快感に、包まれるような温もりが加わった。
気が狂いそうになった。
 
「もう、もうっ、んぅぅっ、あっ……ううぅ!」
 
それでも眼を瞑って必死に耐えている。しかしそんな姿が可愛すぎてトウジたちも限界だった。もっと苛めたい。
もっとシンジの声が聞きたい。もっとシンジを抱きしめた。もっとシンジと……。
ケンスケはマッサージ器を更に強く押し当て、トウジはシンジの顔を横に向かせて、その唇をむさぼった。
その瞬間、シンジの心はついに弾けてしまった。
 
「っ! ……んっ」
 
瞳から涙が零れ落ちた。トウジから受ける荒々しい口づけ。
男から受けるそれは気持ち悪いはずなのに、その気持ちが、犯されているという気持ちがシンジを昂ぶらせる。
 
「んっ……、んんっ」
 
眼を閉じて背を仰け反らせる。我慢出来ずに微かに漏れ出ている声はトウジがそのまま吸い上げていく。自分の全てが奪われていく。
何度も何度も痙攣し、シンジは初めての絶頂を経験した。

「どうだ? いまのは確実にイっただろ?」
 
マッサージ器を「弱」にしてケンスケが聞いた。完全に止めないところがまたイヤらしい。
 
「あっ、あっ……、別に……イってなんか……」
 
余韻とまだ続く責めの刺激に痙攣しながら首を横に振った。
 
「だったらもう一回やろっと」
 
素直にそう言ってケンスケはスイッチを「強」にした。
 
「ひぃ! だ、だめ! まだ、まだなの! 休ませて! じゃないとっ、んんぅ、ぅぁぁぁぁ」
 
再び強烈な刺激が……、快感が冷めていない状態で上り詰めた時と同じ刺激を与えられてはひとたまりもない。
 
「トウジ、トウジ助けてっ、あ、ぅぅぅ、トウジぃ」
 
潤む瞳で助けを求めた。それに対して彼はもう一度、キスで応じた。
すっかりとキス魔に変貌してしまったようだ。それだけシンジが魅力的だとも言える。
 
「んっ、ぅぅん、……んんっ」
 
ついには口内に侵入し、舌をねぶられる。
嫌悪感と快感がない交ぜになる。そして更にケンスケの送り込む刺激が上乗せされる。
 
「自分からイったって宣言しないと、いつまでもこうやって責め続けるぜ? 俺たちは女がイくところをみたいんだからさ」
 
二台のマッサージ器を下腹部に押し当て、それを全て「強」にする。
 
「んんっ!」
 
一瞬、眼を見開いた。
 
(もうだめ。本当にもうだめだよっ。頭が真っ白に、気持ちよくて身体がおかしくなっちゃう)
 
このまま自分が消失してしまうのではないかというほどの快感だった。
これ以上、この行為を続けられたら自分は壊れてしまう。
そして二度目の波が来た。
トウジの顔を押して口付けを解き、言った。
 
「わ、わかった、も、もう来るからっ、もうイきます。あっ、あっ、もうイきますっ。だから! あ、あっ、あっ、あっ! んぅぅぅぅぅぅ」
 
二度目の絶頂がシンジを襲った。
 
「うわ、すげぇ、めっちゃ濡れてない? なんか出てるけど……これが潮吹きってやつ?」
「そないに気持ち良かったんか、センセ」
 
眼を瞑って何度も痙攣する。下着はびしょ濡れだった。
 
「どうすんだよこれ……、絨毯ってどうやって洗うんだ?」
 
お漏らしのように生地が濡れている。
 
「あっ…………ぁぁ…………」
 
余韻が覚めやらないようでうっすらとだけ目を開けて虚空を見つめるシンジ。
完全に茫然自失状態だった。
トウジはその姿を見てまたムラムラとしたようで……、
 
「センセ、舌を出してくれへんか?」
「…………は、はい」
 
言われるまま小さく開いて差し出した舌をそのまま貪るように吸った。
 
「トウジ……お前、キス魔だったんだな」
 
執拗にシンジの唇を奪う親友を見てそう言った。
そして自分はというと、どちらかというと声が聞きたかった。
今まで聞いたことのないシンジのあの甘い声を……。
だがキスをしていてはそれを聞く事は出来ない。だから手で弄り倒すことにした。
その欲望もまだ女体を堪能しきっていない彼にとって強いものだったのだ。
濡れた下着を剥ぐために手を添える。
 
「あ、だ、だめ……脱がさないで、んんっ」
 
自分のその部分を見られる恥ずかしさに我に返り抵抗しようとするが、トウジに再び口を塞がれ止められた。
そのお陰でケンスケは自分の任務を遂行できた。濡れていたせいで脱がしにくかったが、何とか下半身を丸裸にすることに成功したのだ。
シンジは口内を貪られながら、顔を真っ赤に染めていた。
 
「思ってたよりも綺麗だ。ていうかすげぇ綺麗だよシンジ。裏ビデオの女優とかのはグロいけどお前のは本当に綺麗だ」
 
それはシンジへの羞恥心を少し軽減させるという思惑もあったが、正直なところ本当に綺麗だとケンスケは思っていた。
 
「それで……、ここが……」
 
じっくりと眺めながらシンジのそこを指で解析していく。
クチュっと指先で摘まんで開いたり、なぞったり……。
 
「んっ、んっ、んぅぅっ」
 
そんなところを入念に弄られて恥ずかしくないわけがない。
必死に抵抗しようとするが、トウジには身体を抑えられ口付けされているし、ケンスケは両足の間に深く入られていて何もすることが出来なかった。
そしてそれだけ至近距離で見られているということでもある。

「センセはそこが感じるみたいやな。どれ、ワシもそこを弄らせてもらうわ」
 
ケンスケが探り当てた部分で腰が跳ねた。
口付けをやめたトウジは片方の手で胸を弄りながら、もう片方の手でお腹、腰をまさぐり、降下していく。
 
「ど、どうして……、ちゃんと言ったのに……、なんでまだ続けるの?」
 
快感に蕩けたような涙声でシンジが言った。
 
「もう諦めろよシンジ、ここまで来たら俺らの気の済むまで我慢するしかないって」
「そ、そんなぁ……、ぁっ、あん」
 
ついにトウジの手がシンジのその部分に触れた。

「ホンマによう濡れとるわ。それにえらい柔らかいのぉ」
「なんかこう胸とは違うプニプニ感が癖になるよな?」
「あ、あ、や、やめてっ、二人で触らないでっ、そんなに見ないでっ」
 
二つの手が、十本の指が自分のその部分を弄り、視線がその部分を犯す。
人に性器を触られるなんて想像を絶する恥ずかしさだ。

「ここを弄ったらさっき腰が跳ねたぜ」
「ほんならもしかしてここが噂の……、お豆はん、ってことなんか?」
「そうだろうな」

神妙に頷いて、二人はそこを弄った。

「ひっ、だ、だめっ、そこっ強いっ」
 
腰が少し浮いた。

「やっぱりそうみたいだぜ」
「他とちゃうシコリがあるみたいや」

シンジの慄きなど意に返さずに女体の神秘をアドベンチャーする二人。
幼児が始めて買った玩具で遊びまくるが如く、その部分を指先で弄っている。
シンジの嬌声はその度に甘く漏れて、歯噛みしようとしても耐える事は出来ない。

「どれ、ここがええんか? ええんか?」

もっと声を出させようと両手を使い、ものごっつい中年臭いセリフ回しでシンジを攻める。
 
「あっ、あっ、っ、……んんぅ」
 
背後から回されるトウジの手に自分の手を力なく添え、何も出来ずにただ声だけを漏らす。
そして三本の手と15本の指で攻めらるこの状況は、シンジにとってひとたまりもなかった。
すっかり性感も性器も、そして感度もほぐされていたシンジは……、
 
「うっ、んんっ、…………ま、また、またイっちゃうよぉ、
こ、これで、もう終わりに、あ、あ、…………そ、そんなに指、いっぱい……、僕、……だ、だめ、あ、あっ、んぅぅぅ!」
 
三度目の絶頂に導かれた。
 
「うわ、すごいヒクついてる。なんかやらしいな」
「こっからじゃ見えへんねん、どんな感じなんや」
 
二人は興味深そうに三度目の絶頂の詳細を分析した。
そしてシンジが休む間も与えずに、次の段階に移行した。
 
「はぁ、はぁ、はぁ……、え? ぁっ、だ、だめぇ」
 
慌てて足を閉じようとするが時すでに遅し、ケンスケの舌はシンジの性器を舐め上げた。
 
「ひぁぁ!」
 
ナメクジが這うような嫌悪感、しかもそれはイヤらしい自律思考で性器を陵辱していく。
 
「そ、そんなところ舐めないでっ、き、汚いよっ、あ、あ、け、ケンスケ」
「何言ってんだよ、俺は平気だぜ? 俺ら親友だろ。それにシンジに汚い所なんてないしさ」
「そ、そんなぁ」
 
説得が無駄だったこと、そして嬉しいような恥ずかしいような言葉だった。シンジは複雑な気持ちになった。
生暖かい舌が性器を嘗め回す異様な感触に眼を瞑って耐える。
もう強く抵抗する力も、走って逃げる気力も、彼らの行為を終わらせようとする心も失いつつあった。
ただもうこの陵辱劇が終わるのを、恥辱に耐えて待つのみという心境になっていた。

「どうや? センセのあそこの味は」
「癖になるぐらい美味い」
「そ、そんなこと……言わないでよぉ」
 
恥ずかしくて死んでしまいそうになる。再びペチャペチャと卑猥な音と感覚が響いてきた。

「ほならワシも後で頂かなあかんな」
「だ、だから、そんなこと言わないで……」
「そないなメンコイ顔するからあかんのやで? ワシらが何か言うたんびにセンセ、ごっつメンコイ顔するんや」
 
そう言ってジッとシンジの顔を見つめた。

「っ! ……そ、そんなの」
「あ! いまトウジにメンコイって言われてあそこがヒクって動いた!」
「っ!?」
「シンジ、お前やっぱり言葉責めに弱いんだろ。褒められたりしたら気持ち良いんだろ?」
「そうなんか? ……なんや知らんがカワイイのぉ」
「お! またきた!」
「……ぅぅ」

自分の意志とは関係なく生じる正直な身体の反応。
それがシンジにはとても歯痒い。

「すげぇなホント……、この中ってどんなんなんだ? 指、入れていいか?」

つぷぅ……。
シンジが言葉を発する間もなく指を侵入させる。

「はぅぅぅ!」
 
耐えることも出来ない感覚がシンジを襲い、溜息ともつかぬ声が出た。

(そ、そんな……、ぼ、僕の中にケンスケの指が……。どうして身体の中に指なんか入るのさ、おかしいよ)

下腹部から侵入する指の異物感とその異物が肉壁を刺激して生じる甘い感覚にシンジは混乱する。

「すげえキツイんだけど柔らかい。それに入れただけでシンジのこんな声が聞けるなんて」
「ホンマやな。センセのこんなメンコイ声を聞くのは初めてやわ」
「もっと聞きたいよな」
「や、やめて……、もうこれ以上は」

その懇願も虚しく、今度は指の出し入れを行いながら回転も加えてみた。

「きゃぅん!」


「すげぇ」「すごいのぉ」


(あそこが痺れる……、頭の中真っ白になっちゃう! もうこれ以上されたら、本当に壊れちゃう。元に戻れなくなっちゃうよぉ!)


「じゃあ次は舌をいれてみるか」
「や、やだ、やだ、ごめんなさい、謝るからもう、もう、あ、あ、いやぁ! やめ、はぁぁあっ!」

生暖かいナメクジが内部をクネクネと蹂躙する。

「な、なかぁ! なか……、なか、……舐め、あ、あ、……ぁ、ら、らめぇ……、ふぁぁ! ……ぁぁぁあああ!」


シンジの嬌声は、まだしばらくの間、続く……。




■   ■   ■




「も、もう、ゆるし……て、……死んじゃ……う、よぉ」

あれから何分経ったのかは分からないが、感覚的には一時間以上、むしろ一日ぐらい弄ばれてしまったように感じる。
 
「もう僕は、ちゃんとイったって言ったし……、もう気が済んだでしょ? お願い……だから、もう許してよぉ……」
「シンジ……」
 
さすがにそろそろやり過ぎな感が出てきたので一旦、手を止めた。

「なんでこんなエッチなこと……、こんなに恥ずかしくて苦しくさせる友達なんて、いらないよっ、……ケンスケもトウジも嫌いだよ、もう友達じゃなくていいよ!」
「悪かったよシンジ、もう酷い事はしないよ。でもあと二つだけ言うことを聞いてくれ。それで終わりにするから」
「………………………………なに?」
 
拗ねているような、警戒するような目で言った。
 
「これからの経験に生かすためにどこをどうされてイったのか、その時どう思ったのかとか、そういうのを教えてくれよ」
「な、なんで……、そんなことまで」
 
「こんなの友達にしか頼めないじゃないか。シンジだけなんだよ、こんなこと頼めるの!」
「そやで、いつか彼女が出来たってこんなことはそない聞けへんで? だからワシからも頼むわ」
 
二人はそう言って土下座すような勢いで頼み込んだ。
 
「…………………………………………わ、わかった」
「ホントか!? やっぱり持つべきもの親友だな」
「こ、こんな時だけ調子良いんだから……」
「そ、それで、どんな感じだったんだ? イくときは何されてた? どんな気持ちになった?」

「あ、……え、えっと……ケンスケが、そ、その……あそこの中を指でクリクリして、そ、それで、頭の中とお腹が変になっちゃって、
その時にトウジが僕の胸を触って、耳とか舐められた時に頭が真っ白になった」

「そっかそっか。……同時攻撃にやられたんだな。……それで他の時は?」

「ま、まだなの? …………あ、あの……ケンスケがマッサージ器で僕の……そ、その、あそこを押して……
それが二個になって、その時に……トウジにキスされて……おかしくなっちゃった」

「ほんならワシのキスでオナゴをイかせたっちゅうことやな。ワシはテクニシャンや!」

キスでイかせたという事を殊のほか喜んでいる様子のトウジだった。まあ合わせ技で一本ってところだけどね。

「も、もう良いでしょ? あとはあんまり憶えてないし……」
 
「そうだな。じゃあ最後の一つだけど……。俺らの童貞を貰ってくれ」
 
「………………え?」
 
「だから俺らの童貞を貰ってくれ」
 
「……な、それって」

さすがのシンジでもその言葉の意味は理解できた。

「親友に童貞を卒業させてもらうなんてこんな嬉しいことはないしさ」

「せやな、センセやったらワシの童貞をやったってもええな」

立場が逆だぞおい……。それはもちろんシンジも思ったわけで……。

「そんなのいらないよっ、僕はそんなの欲しくないっ、あそこにあ、アレをいれるなんて怖くて出来るわけないだろ!
指を入れられただけであんなに怖くて、恥ずかしくて……、なのにそんなっ! ……それにネルフの身体検査でばれるかもしれないし、
今でさえ胸とかに二人に触られたり、き、キスされた跡が残ってるのに」

「大丈夫だって、そんなの若いんだから明日には消えてるって、
それにあそこだったらもっと分からないだろうしさ。わざわざ指入れてチェックとかしないだろ?」

「む、無理、無理だよ! そんなの僕の中になんて入らないよぉ! 怖くて出来るわけないだろ!?」
 
「エヴァのパイロットが何言ってるんだよ。女だったら誰でも経験してることなんだぞ?
それを誰も経験できないエヴァに乗って立派に戦ってる奴が怖がってどうするんだよ」
 
「そ、そんなのっ、僕は男なんだから怖いに決まってるじゃないか! ケンスケだってお尻とかにそういうことされるって想像したら怖いだろ!?」
 
「いやまあそうだけどさ……。別に尻に入れようってわけじゃないし。ちゃんと本来入れるべきところに入れるんだ。
第一、さっきだって指が入ったんだからちゃんと入るって。シンジも気持ちよくて腰が跳ねてたじゃないか」
 
「そ、それは……、それにどうして僕なのさ! 大人になってから好きな人としてよ! 僕はただの友達だよ!? 男なんだよ!?」

「でも今は女だろ? それに今日、シンジのこと本気で好きになったし」

「……え?」

「本当に可愛いしさ。性格も前から良かっただろ? 男だったから今まではなんとも思わなかったけど、
女になったら異性になるわけだから自然と好きになっちゃったんだよ」

「な、なにを言って……」

「ワシもセンセのこと好きやで。こんなべっぴんで性格のええオナゴなんてそうおらんしな」

「……そ、そんなことっ、た、ただ僕にエッチなことしたいから言ってるだけだろ!?」

「違うって。……本当にそう思ってるから。トウジだってさっき嫁さんにしたいって言ったし」

「そやそや」

「そ、そんなの……嘘だよ」

「嘘じゃないって。……な? だから良いだろ?」

「やだ! これだけはやだよ!」

二人からの思わぬ本気(?)の告白に流されて陥落するかと思ったが、なんとか持ちこたえたようだ。
やはり最後の一線を越えるのは怖いし、こんな遊びの延長線上みないな状況でされたくなかった。
 
「本当に怖いんだよ。今日この身体になって初めてこんなことされて……、それでいきなりエッチさせてくれって……、
心の準備なんて出来てないよ……。他のことなら良いから、それだけは止めてよ。手とかでやってあげても良いから、入れるのだけは嫌なんだよ」
 
いつかは男に戻りたいと思っている。なのに男のそれを受け入れてしまってはもう元に戻れないような気がするのだ。
 
「分かったよシンジ……、俺たちもちょっとがっつきすぎたよ。じゃあせめて素股にしてくれよ」
 
「すまた…………ってなに? 痛いやつ?」
 
「いや、ただアレとアレを擦り合わせるだけで入れたりしないんだ」
 
そう言ってケンスケは素股なるものの説明を下手な大人よりも詳しく説明した。
 
「……………………分かった。それなら良いよ。でもこれで本当に最後だからね」
 
「もちろん。じゃあ早速やろうぜ!」
 
飛び出せ青春! そんな感じの威勢の良さだった。
シンジは立ち上がって前を向いた。そこにはトウジの姿が……、まずはケンスケからその素股というものをするらしい。
手に何かを持ってきたケンスケはそれを自分の性器に垂らした。
そして未知なる快感を夢見て硬くいきり立ったそれをシンジのバックから股に挿入していく。
 
「んっ……あ、……熱い……」
 
くすぐったく、そして脈打ち、熱い。心地よいカイロのような暖かな剛直がシンジの太ももと性器の間に吸い込まれた。
ケンスケは背後からシンジを抱きしめ、回した手はその胸を揉む。程なくして腰を小気味良く打ちつけ始めた。
 
「……んっ、んっ……あっ……あんっ」
 
性的欲望で硬直した肉棒が自身の性器を擦る。その刺激は予想外なほどに気持ちよかった。
耐えようとしても思わず声が出てしまう。
 
「シンジ……、すげぇ気持ちいいよ。……お前はどうだ?」
 
「……ん、んっ……ぅん…………き、気持ち良い……と、思う」
 
恥ずかしそうに答えた。
それを聞いて満足したのか、更にケンスケは動きを早くした。
 
「はぁ、あっ、あっ、や、んっ……すご、……こ、こすれっ……んっ」
 
熱い吐息とともに瞳もまた潤みだす。手持ち無沙汰な両手をトウジが握ってくれた。
そして、もちろんそのままキスである。シンジの切ない表情に弱いようなのだ。
シンジもこれで最後となるし、今さら強く拒むことも出来ないので受け入れた。
後ろから親友に突かれ、前からも手を握られ親友にキスをされる。元は男だったのに男の二人に思うさま味わいつくされているのだ。
そのことを想い、そしてケンスケの行為が激しさを増す中で、シンジは徐々に上り詰め、
 
「あ、……あっ、あっ……ん、ぅ、んんぅ、っはぁ、あ、い、イきます。またイきます!」
 

もう何度目かも分からぬ絶頂へと再び導かれたのであった。





■   ■   ■






「もうこれで終わりなんでしょ?」
「ああ、そうだな」
 
トウジの番も終わり、汚れを落とすためにもう一度シャワーを浴びた。
時間はすでに夕方、そろそろ帰宅しなければならない。
 
「もう、本当に大変な日だったよ。女の子の身体だからエッチなことしたいっていうのも仕方ないかもしれないけど、
やっぱり僕は普通の友達として二人と遊びたいんだから」
 
「悪かったよ。でもシンジが可愛いのがいけないんだぜ。お前が友達だったら誰だって触りたくなるし、可愛い声を出させたくなるんだ」
「せやせや、センセの可愛さは宇宙一やで、ワシはもう絶対にセンセを嫁さんにしよう思うてんねんやで?」
「や、やめてよそんな冗談……、嬉しいけど、やっぱり普通の友達で」
「とり合えず今日はすっきりして満足したから良いけど、今度また色んな研究しようぜ? もっと気持ちよく出来るように俺らも頑張るからさ」
「…………え?」
 
「シンジだってこのビデオばら撒かれたくないだろ? それにさっきの映像も追加されたし、
風呂場のやつも実はあるんだよね。だから次こそは俺たちの童貞を貰ってくれよな」

 

シンジの表情は絶望の色で染まっていた。






■   ■   ■






「シンジっ、今日、起動実験で遅くなるから!」
「あ、うん、夕飯……、何が良い?」
「もちろんハンバーグよ!」
「綾波は?」
「私は碇君が作るものだったらなんでも」
「そっか、分かったよ」

一日の授業が終わり、それぞれが思い思いの放課後を過ごすために動き回る。
シンジはアスカとレイの言葉をヒントに帰りの買い物の品を算段する。

「じゃあアタシ行くから! 買い物以外に寄り道したらダメだからね! それに変な奴に声かけられても無視するように」
「うん、分かった」
「碇君、気をつけて帰ってね」
「うん、綾波も実験頑張ってね」
「ええ、ありがとう。」


 二人は仲良く教室を後にした。


「ところでファースト! 最近ずいぶんとウチの夕飯をたかりに来るじゃない!」

「べつに貴方の作った夕飯じゃないわ。碇君が私に作ってくれているんだもの」

「なに言ってるのよ。アレはアンタが無理やりシンジに作らせてるだけじゃない。
シンジの負担になってるんだから大人しく家で一人寂しく食べなさい!」

「毎回手の込んだものを作らせようとする貴方のほうがタチが悪いわ。……早く出て行けば良いのに。
いえ、貴方はあそこに残って牛と一緒に暮らせば良いわ。牛と猿が同居するなんて縁起が良いことよ。……その代わり碇君が私の所に」

「なんですって!?」

全然仲悪いじゃん。




………………。
…………。
……。




「ああいうのが仲良く喧嘩してるっていうのかな?」

教室から消えても廊下から聞こえてくる喧騒。それに対して昔の外国アニメの歌であった歌詞の一節を思い出す。

「さ、僕も早く帰って……、夕飯の支度を……ひっ!?」

ここでいつまでも座っているわけにもいかないので立ち上がるシンジ。
そんなシンジの背後から迫り来る脅威。そっと肩に手を置かれた。
 
「よぉ、シンジ。今日、少し時間あるんだろ?」

数日間、なんの音沙汰もなかったのだが、ついに来た。
 
「タイミングがなかなか合わなくて辛かったぜ? 早くお前と色々なことを試したいと悶々してたんだ」
「ホンマやで、今から想像しただけでワシのイチモツもギンギンや」
 
ジャージ越しに小人が住んでいるかのようなテントが張ってあった。
 
「さ、行こうぜ、シンジ。今日は何回イかせボキっ!」
「なっ!」
 
シンジの肩に置いていたケンスケの手が空手家の瓦割りのような状態になった。
驚いて攻撃元を見たトウジの視線の先には今しがた帰ったと思われていた赤と蒼が立っていた。
 
「もう全部シンジから聞いてんのよ! 本当なら速攻でブチ殺すとこだったんだけど、
シンジが今度もしなにかあったときって執行猶予をつけたから許してたのよっ。でももう遠慮する必要はないわね」
 
そんな口上も激痛でもがくケンスケの耳には入っていなかった。
 
「相田……、アンタの骨、結構良い音するじゃない。他の骨はどんな美しい音色を奏でてくれるのかしらね!」
 
赤は猛獣のような笑みを浮かべると一人の人間の骨がどれだけ鳴るのか。というギネスに挑戦し始めた。
 
「ジャージ…………、碇君を苛めた罪は重いわ。…………一時間後……、貴方の関節は無数に増えていると思う。それが貴方が負うべき……業よ」
 
うわっ、深っ! なんか業とか言い出したよ……。
とてつもなく罪深いことをしたような雰囲気になるよね、業って言葉を使うと。

「ぎゃあ! や、やめてくれ! 頼む、惣流! ぎゃあああ足がぁぁぁぁ」
 
「ひ、ひぃ! それはあかん! それはそっちに曲がらんのやっ、ああああああ!」
 
阿鼻叫喚の地獄絵図、残念ながらそれが繰り広げられている場所には濃いモザイクが掛けられていて全貌を知る事は出来ない。
 
「…………………………はぁ、ごめんねトウジ、ケンスケ」
 
その場で立ったまま、シンジは二人の親友に謝った。
最後まで信じてあげたかったしアスカたちに助けを求めるなんていう裏切り行為もしたくなかった。
でもやっぱりまたあんな行為をされることは嫌だったのだ。

せめてもと彼らを信じ、執行猶予を与えたのだが、一度知った果実の何と甘いことか……。
彼らはその誘惑に抗えなかった。

悲しい絶叫が聞こえる中でシンジは窓の外を見た。
とても平穏な風景がそこに広がっていた。




「あの時……、僕も少しは気持ちよかったと思う。……だけどやっぱり男の人に何かされるっていうのは嫌なんだ」
 


その呟きは親友二人には届かない。
シンジは溜息をついて言った。





「せめて加持さんだったら、ああいうことされても良いかな、って思うけどね」





………………。
…………。
……。


そんなオチかよ。





 



 




 

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