あれから一年が過ぎた……。
その間に世界は大きな変化を遂げていた。

まず一番の変化は木連との戦争が終わったこと。
私とアキトが北辰らに拉致され、クリムゾンの研究所で陵辱の限りを尽くされ、ルリちゃん達に救出された。
そしてその結果、地球側の企業であるはずのクリムゾンが敵と内通していることが明らかになり、戦況は大きく傾く。
もともとナデシコの活躍により戦況は連邦側に有利に働いていたが、それが決定的となった。

最終的にナデシコが火星極冠遺跡の奪取に成功、それと並行して木連側の青年将校、
白鳥九十九や月臣元一郎などとの水面下での交渉により、木連との和睦を取り付ける。
木連側は武装解除の条件として、兵士の身分保証やかつての歴史的事実に対する地球側の謝罪や保証を要求。
当初は戦況が圧倒的に有利なため、要求を突っぱねて完全なる制圧を目指した連邦だったが、私達ナデシコがそれを許さず、叛乱も辞さない構えを取ったために断念。

全ての事実をありのまま公表し、木連側に謝罪するという確約を得て、交渉は実際に実行された。
そしてそれをもって木星蜥蜴と呼ばれていた木連と、地球連邦軍による戦争は公的にも、事実の上でも終結した。


「くっ……、んっ、……あっ、……くぅぅ!」


「セレナイトさん! セレナイトさん!」


パン! パン! パン! パン!



相も変わらず、アキトは絶倫だ。


パン! パン! パン! パン!



「ふくぅぅ! ぅん! んっ! んっ! んっ!」


すでに慣れたもので私が感じるところを完全に把握し、的確に攻めてくる。

「あぁ! アキトずるいよぉ! ユリカもセレナちゃんと気持ち良くなりたい!」

激しい音を目覚まし代わりにしてようやく起きたユリカが、この状況を見てすぐに参加してくる。

「ゆ、ユリカさ……、んぅ!」

私の口をすぐに塞いだ。
相変わらずユリカはキスが好きだ。

パン! パン! パン! パン!

「んぅぅ、んっ……、んちゅ、……ぅん」
「むちゅ、れろっ……、ちゅちゅ、……んちゅ」


二人からの攻撃が続く。
また散々に気をやられてしまうのだろう。

久しぶりに会ったせいか、昨日の夜からずっとこんな感じだ。
途中から私が気絶してもお構いなし、脱力している私をひたすら犯し続けていた。
途切れ途切れの意識の中でアキトに組み敷かれている光景を覚えている。
ユリカにも胸やアソコを弄られて悪戯されていたような記憶があるが、定かではない。

そんな変態の二人はいま、トウキョウでラーメン屋をやっている。
アキトの夢であった料理人、コックの夢を叶えたのだ。
ユリカはそれに付き添うように軍を辞めた。

二人三脚でラーメン屋を切り盛りしている。
味はかつての私だけあって折り紙つきで、日々大変に繁盛しているようだ。
私が来る時は特に忙しかったりして、私も急遽、手伝ったりしている。

その私だが、いまだネルガルに残り、新型エステバリスのテストパイロットや軍のパイロット養成のための教官、
さらにはネルガルが設立した芸能事務所のアイドルとして無駄に忙しい毎日を過ごしている。

そして合間の休暇をこちらで過ごす。
そういう毎日だ。

だからこそ私が訪ねてきたときの二人は凄まじく、
凄く喜んでくれるのと同時に、私のことなどお構いなしに私の身体を貪っていく。
腹ペコでラーメンを啜るオッサンみたいな気持ち悪さすら感じるほど。


「んくっ……、あっ、……ふぅぅ、……ぅっ、……い、……っく!」


背骨が融けて、指先にまで甘い電流が流れる。
それが脳内まで侵食して頭が真っ白に……。


「くぅ! ぅぅぅぅぅぅ!」



声を出してるのかも分からない中で、私は再び気絶した。








「では行ってきます」

「うぅ……、またすぐに来てね?」
「行ってらっしゃい、セレナイトさん」

「ああ、行ってくる。ユリカさんをよろしく頼むぞ」


早朝からの秘め事が終わり、身支度を済ませた私は、
肌が艶々なユリカと、全てをやり遂げた男の顔をしたアキトに見送られて彼らのラーメン屋を出た。

こちらにこれるのは一週間後だ。



「あそこが痛い……」


累計で一体何時間、アキトにアレを入れられていたんだろう。
アイツの性欲は本当に異常だ。かつての私以上だと言っても良い。
特に私がアイドルとしてテレビに出ているシーンを流しながらセックスをすると燃えるみたいだ。

……死んでしまえ。





「あっ、師匠! おはようございます!」

ネルガル本社につくとイツキが待ち構えていた。

「おはようイツキ。今日も元気そうだな」
「はい!」

彼女は嬉しそうに返事をした。
イツキはいま、私の部下として活動している。
パイロットとしての腕も、私が鍛え、それを見事に吸収したお陰でエステ乗りとしては世界で五指に入る実力。
格闘に関しても北辰を殺害したことから分かるように相当なモノ。今のところは私の方が段違いに強いが、
彼女が北辰に向けたような敵意を持ち、私に対する尊敬の念を消した状態で戦えば勝てる気はしない。

うん、勝てる気はしない。

その彼女もテストパイロットとして、さらに私の教官任務の補佐として、さらにアイドル時のマネージャーとして獅子奮迅の活躍をしている。


「今日はナデシコで新型エステの運用実験があります」
「そうか。じゃあルリちゃん達に会えるな」


ナデシコにはルリちゃんとラピスがいる。
戦争が終結したといってもまだ連邦や木連のなかで不穏な動きがない。というわけではない。
もしかすると来るかもしれないその時のためにルリちゃん達には引き続き働いて貰っている。
私ももちろん協力してナデシコになるべく居るようにしているが……。

それと同時に万が一のためにA級ジャンパーの確保にも尽力し、さらにはボソンジャンプの研究にもイネスさんと共同で携わっている。
ジャンプの研究をさらに進めてA級ジャンパーの重要性を認識させ、価値を高め、命を守る。
そうすることが必要だ。



「る、ルリちゃん……、ラピス、……やめて」


ピチャ、ピチャ……、ピチャ……、


「セレナイトさんのあそこ美味しいです」
「お姉ちゃんのお尻、美味しい」


ナデシコに到着したと同時に、私はルリちゃんとラピスに呼び出され、下半身を嘗め尽くされていた。
耐えることしか出来ず、震えながら足に力を入れる。少しでも気を抜けば倒れてしまう。


「アキトさんとユリカさんはお元気でしたか?」

「う、うん……、元気、だったよ」

「そうですか、それは良かったです。……ジュルルル!」

「ひぃぃん!」

普通の会話をしながらクリトリスを啜るのは止めて欲しい。
そもそも人の性器を舐めながら世間話をするのを止めて欲しい。
凄く屈辱的だ。

「くっ……、も、もう、良いだろ。……二人とも」

「駄目ですよ。貴方に会えなくて凄く寂しかったんですから」
「ラピスも凄く寂しかった」


二人はそう言って性器を舐め続ける。


「あぁ……、舌入れないで……、中っ、……熱い」

「今日はナデシコに滞在するんでしょう? だったら私の部屋に来て下さい。そこで愛し合いましょう」
「……ラピスは?」

「もちろんラピスさんもです。二人でセレナイトさんを貪りましょう?」
「……うん、貪る」

二人は本当の姉妹のように一致団結して私を襲う。


「はっ、……やっ……、そこ! ……はむっ、ってしないで! いくっ! ……ぁぁぁああああ!」

プシュウウウ!

クリトリスを唇で食むように挟まれ、優しくしごかれて私は潮を吹きながら絶頂した。


「ふふふ、今日の夜はもっと気持ち良くしてあげますね、セレナイトさん」
「……フヒヒ」


……あれ、ラピスの性格、変わってね?








案の定、ナデシコでの夜は惨憺たるものに。
ルリちゃん達はマシンチャイルドだけあって知能は高いし、自慢ではないが私への愛情度もずば抜けて高い。
だから私ととにかく気持ち良くなりたい、一つになりたいと凄まじいスキンシップを取ってくる。

私は罪滅ぼしも兼ねて、そんな二人の行為を許容し、気の済むまでその愛に応えようと日々頑張っている。
そのせいかその愛の度合いが日に日に増していっているような気がする。

最近はもう本当に、恥も外聞もなく泣いてしまうぐらいの快感を与えられて気絶してしまうこともしばしば……。
すでに北辰たちよりもテクニックは上かもしれない。……将来が恐ろしい子どもたちだ。





「今日はミュージックステーションに出演するため、十五時にスタジオ入りです」
「分かった」

マネージャー、イツキの言葉に頷く。
今日はアイドルとしての一日。
最近発売したシングルの宣伝を兼ねたテレビ出演。

今の私は自身で言うのも憚られるがそれなりのトップアイドル、
先の戦争で月光の戦乙女として名を馳せたおかげでそういうことになった。
プロスさんがネルガルの芸能事務所を作ってそこに私を所属させたのだ。

最初はネルガル関連のCMの仕事がメインだったが、瞬く間にそれ以外の仕事が増え、今では歌にまで進出している。
さすがにバラエティとかドラマは性分じゃないので断っているが……。
ちなみにホウメイガールズもアイドルになり、自身の歌を歌ったり、私のバックで踊ったり、ドラマやバラエティに出たりと活躍している。

ついでに補足するならこの前、楽屋で彼女らに輪姦されてしまった。
隙を突かれ、口に下着を突っ込まれて犯されてしまった。

……彼女らも私のことが好きだったみたいだ。
まあ犬に噛まれたと思って諦めている。
ちなみにあの時のことをネタに今日も噛まれてしまうのだろう。


それと輪姦繋がり……というわけではないがイネスさんにも研究と称して良くレイプされている。
アカツキにも一回、枕営業を強要されたが、そもそもお前のとこの事務所だボケ! と言って殴ってやった。
その合間を縫ってエリカにもキスされたことがあるが、それはまた別の機会に……。


とにかく今の私はかつての黒の王子時代、それ以前の天河アキトとして生きていた時とは完全に別の人生を送っている。
なかなかに波乱万丈だが、これからも頑張っていきたいと思う。

私のユリカに早く会いたい。いつまでも一人にさせたくない。という想いも強く、
夜中に強烈な思念になることもあるが、そうすれば今のルリちゃんやラピスは耐えられないし、
アキトやユリカの関係も変わってしまうだろう。

だから当分は今の状況を甘受し、生きていくしかない。
それが今の私に出来る贖罪なのだろう。

だからもう少しだけ待っててくれな、ユリカ……。


「ふくっ……、うっ、……ぅん!」


それに戦争が終わってまだ間もない。
もしかすると第二、第三の北辰やヤマサキが出てくるかもしれない。


「あっ、……やめ……、も、もう少しで、……本番」


その時のことを考えて、これからも精一杯生きて、皆の幸せを守るために頑張りたいと思っている。


「ああっ、師匠! 師匠! ……愛してます! 愛してます!」


「やっ……、イツキ、……もうダメっ……、イッちゃうから!」
「イって下さい! ……師匠! イって下さい!」



「あっ、……やっ、……そんなっ! ……くる! ……っ、……いっく! あぁぁぁぁぁぁ!」









だからごめんな、ユリカ。
色んな意味で、ホントに、……ごめん。































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